36_ALOHAの気持ち

先週書いたパニック・バイイング。その裏にあるものは、ハワイの人のお裾分け精神だな、ということに気付くようになりました。わたしはまだ在住3年目ですのでそこまで膨大な数の知り合いがいるわけではありません。それでも、食事に困ったら連絡してと言われたり、トイレットペーパーやハンドサニタイザーがなかったら言ってね!と声をかけてくれる人がいるんです。長年ハワイに住んでいる人だったら、これの何倍という量の声が届くことでしょう。
大人数の家族や親戚はもちろん、ご近所さんもお友達も困っていたら助けるという考え方が、スーパーの棚をカラにしていたのかなと思うと、気持ちがあたたかくなります。これもALOHAの気持ちの一部なのかとしみじみ。スーパーであれこれ大量に乗せたカートを引いている人を見ると、「なんでそんなに買っちゃうかなー」と思っていたわたしも、この人の帰る先には大家族がいるのかなと想像できるようになり、わたしはわたしが必要な分だけ買えばいいなと、改めて思うようになりました。実際のところ、不安になって普段より多めに食材を買い、冷蔵庫が満員電車みたいになるくらい買い込んでみても、そんなに夫婦ふたりじゃ減らないということに数日で気づき、なおのことその傾向は続いています。うっかり野菜や果物を枯らしそうになり焦ってピクルスやジャムを作ってみたり。そして、作ってみたらお裾分け。作る前からお裾分け先のことを考えているくらいです。買ったものだけでなく、庭で採れたものやたくさんいただいたものをお裾分けすることもよくある光景。ハワイの各地では、ソーシャル・ディスタンスを保ちながらですが、こんなことが行われています。

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